【FX:検証しても検証しても手法が確立しない方に向けて】(前編)

現在12100文字。完成時は2万文字くらいになる予定。

先日、X(旧Twitter)のDMに、以下の質問が届いた。

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要約すると、

Q.「勝てません。検証のコツと、正しいやり方を教えてください」

…多くのトレーダーが、いまだにこんな幻想を抱いている。

・過去検証をすればいつか勝てるようになる
・学習方法には正解が存在する
・過去検証には必勝の最適解がある

ですが、そんな幻想は、どこにも存在しない。

・過去検証をしても勝てるようにならない人はいるし
・検証方法も千差万別
・勝てるようになるまでの過程も人それぞれ

もし存在するとすれば、それは再現性のない一個人の成功体験のポジショントークか、あるいは、あなたを養分にするための甘い罠のどちらか。

ちなみにこの記事は前者の一個人のポジショントーク。

しかし、絶対の正解が存在しないからといって、闇雲に努力することが正解でないのは明白。


正解がないからこそ、論理的な戦略を立てるべきであり、正解を求める為に足掻き試行錯誤するべき。

では、正解に近づくためには何をすればいいのか。

選択肢としては「無駄な努力」を辞めることも手段の一つ

なぜなら、トレーダーの成長を阻む最大の敵は、才能の欠如や知識不足ではなく、「方向性を間違えた努力」に他ならないから 。

思考停止のまま検証を繰り返す本質からズレた数値を追いかけるといった行為は、やればやるほどあなたを本質から遠ざけ、貴重な時間と資金を溶かしていく。

何よりも時間が勿体ない。

そこで、今回の記事では「検証しても検証しても手法が確立しない方」に向けてTAKUの検証の考え方を記していく。

正直私は過去検証は必ずしも必要ではないと思っているのだが。

現在12200文字。完成時は2万文字くらいになる予定。


#注意事項
・本記事は、以前公開した内容に加筆修正を加えたものです。
・急遽作ったので完全な資料ではありません。
・日々アップデートしていく予定です。
・テキストベースです。
・再現性のあるノウハウではなくTAKUの実践記です。
●購読を禁止する人
・裏ワザを求める人
・過去検証?何それ?レベルの初心者
・全ての情報に再現性や正確性を求める人
・言葉の背景まで理解しようとしない人
・成果の保証を求める人
表面的なテクニックではなく、物事の考え方を追求する方のみ、お読みください。
#免責事項
本記事で提供する情報は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本情報を利用したことによって生じたいかなる損害についても、当方では一切の責任を負いかねます。

…さて、早速ですが、核心から。

ハッキリ言って、私と全く同じプロセスで、同じ量の作業をこなせば、誰だって勝てるようになると本気で思っています。

正確には勝てるという表現をどう定義するかにもよるが、最低でも月利プラス程度だったら誰でも、(IQ30とかは流石に無理かもだが)可能だと考えている。

これは一切の誇張表現ではなく、紛れもない本心。

ただ、当たり前だが、簡単ではないのも事実。

誰でも毎日10時間、高校3年間費やせば東大に合格する再現性は高いが、その過程をこなす再現性が低い

勝てるようになると簡単なように感じるし、ポジショントークしがちだと思うが、私も冷静に振り返るとかなりの時間を費やした。

当然それ相応の対価は支払ったはずであり、おそらく皆さまの想像の3倍の量を3倍の質でやった自覚はある。




ここは各々の基準値によって感じ方は違うが。今もう一度やれと言われても絶対不可能。


そして、もうすでに手法を完全に確立している方には強く共感していただけると思うが、私はこの世界で誰よりも、もちろん私が最も尊敬するトレーダーである「賢人のデイトレード」さんよりも、パフォーマンスの高い手法を確立していると、心の底から信じてトレードしている。


これは単なる自惚れではなく、トレーダーとして成功を目指すならば、誰もが最終的にたどり着くべき“境地”。

かつてWBCの決勝前、大谷翔平選手がチームメイトに放った言葉。

「憧れるのは、やめましょう」

まさに、あのノリ。

あなたのトレードの最終的な判断基準は、「賢人さんならどうするか?」「TAKUならどうするか?」ではなく、「自分」。

どんなにブスな彼女でもあなたが可愛いと思っていれば可愛い。

それでいい。

「この根拠に基づき、このリスクを取って、このリワードを狙う。この判断を下したのは“自分自身”なのだから、微塵も間違いであるはずがない」

そう心の底から叫べるようになった時、あなたは本当の意味でトレーダーとしての人生のスタートラインに立ったと言える。


まあ、賢人さんからすれば、私のトレードもまだまだ赤子同然、青臭いものに見えるのかもしないが。

それでも、「あれ…?賢人さんよりトレード上手くなってね?」と本気で思えるようになった頃には、あなたの資産はとんでもないことになっているはず。

皆さんにもぜひ、「自分こそが世界で一番トレードが上手い」という、圧倒的な自信をその身に纏ってほしい。

今回の記事は、そのための「第一歩」になるかもしれない。

では、本題である「検証」について、深く、思考を掘り下げていく。


目次

質問「検証のコツや意識していること」に対しての答え

さて、最初のテーマです。 「検証のコツや意識していることは何ですか?」

この問いに対して、期待外れに聞こえたら申し訳ないのですが、私の答えは

「検証のコツなんて、どこにもありません。そして、検証だからといって、特別に意識していることなど、何一つありません」

です。

「は?それじゃ話が終わってしまうじゃないか」となってしまいそうだが。

もちろん、これだけで終わらせるつもりはないので、ご安心を。

もう少しだけ正確に言うと。

「リアルトレードと“全く同じ”環境で、ただ淡々と、未来が見えないチャートの右側と向き合うだけ」

この言葉の本当の意味とは。

多くの検証地獄のトレーダーが勘違いしているが、「リアルトレードと全く同じ環境」というのは、チャートの色やインジケーターの設定を同じにする、などという表面的な話では断じてない。

あなたの“脳の状態”、“思考の深さ”、そして、ワンクリックに込める“判断の解像度”を、リアルトレードと寸分違わず同じレベルに引きずり上げるべき、ということ。


ドキドキと鳴る心臓の鼓動、ジワリと滲む手の汗、ワンクリックで数万円、数十万円が吹き飛ぶかもしれないという、あの強烈なプレッシャー…。

それら全てを再現した極限の集中状態の中で、過去のチャートを1枚ずつめくっていく。それが私の言う「検証」。

どうでしょう?

あなたが今までやってきたことは検証だったか。作業だったか。


作業だった場合、あなたが今まで「作業」としてこなしてきた検証とは、全くの別物かもしれないですが、検証を行うのは実際かなり難しい。

「過去検証のコツを知れば、楽に勝てるようになるかも…」
「何か特別な意識をすれば、近道できるかも…」
「過去検証には何か特別なやり方があるのかも…」


もし、あなたが心のどこかでそう思っていたとしたら、残念ながら、それは典型的な“負けトレーダーの思考”。FXを「楽して儲かる魔法の杖」か何かだと勘違いしている。

FXは、小手先のテクニックが通用するほど甘い世界ではないし、

これは「プロ」の世界であり「技術」の世界。


職人がノミ一本で木材を寸分の狂いなく削り出すように、トレーダーはチャートという名の木材から、根拠という名の彫刻を、ただひたすらに彫り続けないといけない。



そこに「コツ」など入り込む余地はい。
あるのは、反復によって体に刻み込まれた、再現性のある思考回路だけ。

厳しいかもしれないが、これが現実。

では、なぜ多くのトレーダーが、その扉の前で迷子になってしまうのか。


彼らが必死にやっている「検証」いや「作業」が、なぜただの時間の浪費、自己満足に成り下がってしまうのか?

次の章で、その根源的な理由…多くの人が見当違いの方向に走り続けてしまう、「検証の目的」そのものを、解説していく。


検証の目的とは -なぜ、あなたの検証は“無意味”に終わるのか。

ここからが本番。

あなたは、何のために過去検証をしていますか?

「そんなの決まってるだろ!」と、あなたは思うかもしれない。 おそらく、あなたの答えは、一般的な教科書に書いてある、次のようなものではないでか。

① 自分だけの手法を“構築する”ため
② その構築した手法が、過去の相場で本当に“機能するか確認する”ため
③ その手法を、実際のトレードでミスなく“実践できるよう練習する”ため

どうでしょう。

もしあなたが、この3つの目的のために、貴重な時間とエネルギーを検証に注ぎ込んでいるのだとしたら…

今すぐ、その全てをゴミ箱に叩きつけてください。

なぜなら、その努力は、残念ながらほぼ“無意味”いや、すみません言い過ぎだが、正確には大幅な遠回りの可能性があるから。あなたは、永遠にゴールのない砂漠を、壊れた羅針盤を頼りに全力疾走しているようなものかもしれないから。


「何を言っているんだ!手法構築と確認こそ、検証のキモじゃないか!」

そんな怒りの声が聞こえてきそうですね。


実際、私もかつては、あなたと全く同じことを信じて疑ってなかった。



来る日も来る日も、チャートを回しまくり2か月くらいはただ無限にチャートを早送りしていた。私もチャートを回しまくればいつか何か光の様な「聖杯」がどこかに落ちていないかと血眼になって探していた過去があるから。

しかし、断言する。

その探求は、時間の無駄かもしれない。

なぜ、私がここまで言い切れるのか?

答えは、驚くほどシンプル。

“優位性と再現性のあるトレード手法”は、すでにこの世に存在し、何年にもわたって機能し続けることが“証明されきっている”から。


そう。あなたが血眼になって探している宝の地図は、もうとっくの昔に発見されている。

それが、我らが師、「賢人のデイトレード」

考えてみてください。

ダウ理論、移動平均線、水平線という、相場の原理原則に基づいた普遍的なテクニカル分析。 勝率約70~80%、リスクリワード1:2~3という、異常なまでに安定したパフォーマンス。

そして何より、賢人さんご自身が10年以上も前から、その手法だけで勝ち続けているという、動かぬ事実。

これ以上の「答え」が、どこにあるのか?

あなたが今から、全くのゼロから手法を構築しようとするのは、まるで「車輪の再発明」をするようなもの。

世界最高のエンジニアが設計し、完璧に動作することが証明されているF1マシンの設計図が目の前にあるのに、わざわざ自分で丸太を削ってヒーヒー言いながら車輪を作ろうとするか?


しませんよね。バカげている。というか効率が悪い。

だが、FXにおいてはそういう方=自家製イカダで太平洋を横断しようとする、方が非常に多いのも事実。

私も一部、FXを教えている方がいるのだが、

そんな彼らの中にも、いまだにこの“罠”にハマっている人がいる。

賢人手法は、使うインジケーターも移動平均線1本だけという、究極に研ぎ澄まされたシンプルな手法。

それなのに、チャートを開けば、なぜかEMAが2本も3本もニョキニョキと表示されていたり、意味不明な期間のMAが追加されていたり…。

以前、「そのインジケーター、賢人さんは使ってませんよね?思考のノイズになるので、今すぐ消してください」と伝えたにもかかわらず、次の週のトレード添削でも、頑として怪しげなインジケーターが表示されている…。

こういう方、本当に、本当に多い。

彼らは、心のどこかで信じている。
「賢人手法に“何か”を加えれば、もっとスゴいことになるんじゃないか」「自分なりのアレンジを加えれば、簡単に勝てるようになるはずだ」
「何か追加すればチャートが分かりやすくなるんじゃないか」と。

ずれている。ズレまくっている。

そんな魔法のような足し算で勝てるなら、誰も苦労はしない。

なぜ、私が「余計なものを入れるな」と口を酸っぱくして言うのか。その理由を話し始めると、それだけで一冊の本が書けてしまうので割愛するが、一つだけ言えるのは、「知識をたくさん身につけるほど、不思議と勝ちから遠ざかっていく」という事実。

余計な判断材料は、あなたの思考にノイズを生み、チャートをありのままに見る目を曇らせるだけ。

あなたがFXをやっている目的はなにか? 独創的な手法を開発して、FX界のピカソになることか?違うはずだ。

「資産を増やすこと」

ただ、それだけのはず。

であるならば、手法としての完成度も、洗練度も、そして何より「結果」も、すでに「賢人のデイトレード」が頂点にある(資産を増やすには十分である)と、まずは判断して良いのでは。

断っておくが、自分自身のオリジナル手法を編み出すという道を、私は否定しません。それもまた、一つの素晴らしい探求。

しかし、もしあなたが「最短で」「確実に」勝ちトレーダーになりたいと願うのであれば、わざわざ賢人手法以外の何かを検証する必要など、1ミリもない。

賢人さんが意識していない何かを、あなたがわざわざ検証する必要があるでしょうか? 賢人さんが捨てたものを、あなたがわざわざゴミ箱から拾ってくる必要があるでしょうか?

答えは、明確に「NO」

つまり、一般的な検証の目的であった

① 自分だけのオリジナル必勝法(手法)を“構築する”ため
② その構築した手法が、過去の相場で本当に“機能するか確認する”ため]
③ その手法を、実際のトレードでミスなく“実践できるよう練習する”ため

の①「手法構築」と②「機能確認」は、すでに達成済み。

では、私たちに残された、たった一つの検証目的とは、一体何なのか?

それは、③の「手法を実践できるようになること」。

この言葉を、もっと私たちの現実に即した、適した言葉に言い換えるならば、

『賢人のデイトレードの“模倣”』

これ。 これこそが、私たちが目指すべき唯一無二のゴールであり指針。

もはや、あなたのやるべきことは、たった一つに絞られた。

「賢人のデイトレード」という、完成された“型”を、一分の狂いもなく、あなた自身の血肉となるまで、身体に、そして脳に、インストールしていく作業。

それこそが、私たちが取り組むべき「検証」の、唯一無二の目的。

この思考の原点を、絶対にブラしてはいけない。

これから先、思うように勝てず、心がポッキリと折れそうになる日が必ず来ると思う。そんな時、安易に他の手法に浮気したくなる誘惑に必ず駆られる。

しかし、そのたびに思い出してほしい。 ゴールは、初めから決まっている。道も、示されている。

あなたがやるべきは、脇道に逸れることではなく、この「賢人」という名の王道を、ただひたすらに、愚直に、歩み続けること。

超厳密にいうと人間の思考を完璧に模倣することは不可能だが、心持としては模倣を目指していこう。

…さて、目的が明確になったところで、次なる問題が浮上する。

多くのトレーダーが、この「賢人への道」を歩もうとしながらも、なぜか崖から転げ落ちてしまう。


彼らは努力している。必死に検証という名のトレーニングを積んでいる。しかし、その努力が全く報われない。





それはなぜか?

それは、彼らの「努力の方向性」が、致命的に間違っているから。

次の章では、あなたが無意識にやってしまっているかもしれない、「やればやるほど負けに近づく」という、恐ろしい“無駄な努力”の実態を、考察しいていく。


努力の方向性について -“頑張る”ほど負ける、残酷なワナ

さて、前の章で、私たちのゴールは「賢人のデイトレードの“完全なる模倣”」であると定義した。

ゴールが明確になり、進むべき道も一本に定まった。これであなたも勝ちトレーダーへの道を一直線に進める…と、

しかし、ここにこそ、ほとんどの学習者が陥る“最大の落とし穴”が,待っている。

それは、「努力」という名の、甘美で残酷なワナ。

多くの人は信じています。「努力は必ず報われる」と。しかし、ことFXの世界においては、この言葉は“真っ赤な嘘”です。

いや、もっと正確に言えば、

「“方向性を間違えた”努力は、あなたを確実に破滅へと導く」

そう、FXは「頑張れば頑張るほど負けるゲーム」になり得る、恐ろしい側面を持っている。

過去検証をすればするほど、無駄なトレードが増えて資金をドロドロと溶かし 、知識を詰め込めば詰め込むほど、迷いしか生まれなくなる。

あなたは良かれと思って、必死に努力している。寝る間も惜しんで、チャートと向き合っている。しかし、その行動そのものが、あなたの口座残高をゴリゴリと削り、あなたを勝利から遠ざけているとしたら…?

ゾッとしないか?

この章では、そんな「やってはいけない努力」の典型例を、私が実際に見てきた生々しい事例と共にご紹介しようと思う。

もし、一つでも「うわっ、これ自分のことだ…」と心臓がドクンと跳ねたなら、あなたは今すぐその努力を中止し、軌道修正しなければならない。

これは、あなたの貴重な時間とお金をドブに捨て続けないための、緊急警報。


【無駄な努力①】思考停止の“脳死”検証マン ~100年分やっても勝てない理由~

まず、最も多く、そして最も深刻なのがこのタイプ。

とにかく練習ソフトをグルグルと、何十年、何百年分も回せば、いつか魔法のように勝てるようになると信じ込んでいる人たち。

これは本当に、本当に多い。おそらく、かの有名な100億円トレーダーさんの影響も大きいのだろう。

彼の圧倒的な努力量に感化され、「とにかく量をこなせばいいんだ!」と思い込んでしまう。

気持ちは分からなくもない。年数をこなせばやった感はあるし、達成感もあるのだろう。確かにその根性は素晴らしいが、やっていることは“思考停止”以外の何物でもない。

イメージでいうと「お金持ちになるための本」を100冊くらい買い漁る意識高い系界隈。

私が今まで面談やご相談を受けてきた方の中で、最も衝撃的だったのは、「120年分、検証ソフトを回したのに勝てるようになりません…」と、本気で悩んでいた方。

120年!?

私は思わず耳を疑った。120年分の値動きをその目に焼き付けて、なぜ勝てないのか?

答えは、彼の話を聞いてすぐに分かった。 彼は、ただただ新しいチャートを画面に表示させ、ポチポチとエントリーと決済を繰り返していただけだったのだ。

トレードの振り返りなど、一切行っていなかった。

それは検証ではなく、ただの“作業”。

地図もコンパスも持たず、「いつかエベレストに着くだろう」と信じて、ひたすら日本を歩き続ける。それは挑戦ですらなく、ただの迷走。

目的地に到着するわけがない。

圧倒的な努力で知られる100億円トレーダーさんでさえ、検証した内容は3ヶ月後にもう一度復習すると、確か記事に書かれていたはず。
勝つ人間は、“経験の質”を何よりも重視する。

100億円トレーダーは質を担保するのは大前提でその上で圧倒的量をやるべきと仰っている。

にもかかわらず、多くの負けトレーダーは、量をこなすという楽な作業に逃げて、一つ一つのトレードに対して「思考」するという、最も重要で、最も面倒なプロセスから逃げている。

「このトレードはなぜ勝てたのか?」
「なぜ負けたのか?」
「賢人さんなら、この局面をどう判断しただろうか?」
「考えられるリスクは、他に何があっただろうか?」

こうした問いと向き合い、頭からブワーッと湯気が出るほど“熟考”すること。それこそが、あなたの脳に「勝ちの回路」を焼き付ける唯一の方法なのです。

私のコミュニティ生に、ご自身で記録したトレードについて解説を求めても、たったの20秒くらいで説明が終わってしまうことがある。

「えっ…?この1回のトレードに、それっぽっちしか思考を投下していないのか?」

私は愕然とする。

ダウカウントはどうなっていた? 上位足の移動平均線の向きと、レートとの位置関係は? この値動きを見て、買いたい大衆と売りたい大衆の心理は、どうせめぎ合っているように見えた? エントリーの根拠を覆しかねない、あらゆるリスク要因は洗い出せていたか?

これらの要素を真剣に言語化しようとすれば、一つのトレードを解説するのに、本来はある程度の時間を要するはず。

この事実を伝えると、決まってこういう答えが返ってくる。

「だって、分からないからしょうがないじゃないですか」

…これこそが、あなたが一生勝てるようにならない人間の思考パターン。

分からなくて、当然。

分からないからこそ、悩む。苦しむ。のたうち回る。「うーん、このトレードは本当に正しかったのか…?」「賢人さんの動画で、似たようなパターンはなかったか…?」と、過去の動画やチャートを何時間もかけて探し回る。

その、脳みそがドロドロに疲弊するほどに“悩む時間”こそが、何よりも尊い「検証」

あなた、大学受験の時を思い出して欲しい。 何冊も何冊も、違う参考書に手を出す「参考書マニア」がクラスにいなかっただろうか。

彼らはたくさんの問題に触れている気になっているが、結局、一つの知識も定着せず、成績はズルズルと伸び悩む。

一方で、成績の良い生徒は、たった1冊の参考書や問題集を、ボロボロになるまで何周も何周も繰り返していましたよね?

一度解けた問題でも、「なぜこの公式を使うのか?」という本質を理解し、数ヶ月後にもう一度、ゼロから解けるかを確認する。

「分かる」と「できる」は、天と地ほど違う。

トレードも、全く同じ。

グルグルと検証ソフトを100年分回すヒマがあるなら、たった一つのトレードを、3日間かけて徹底的に考え尽くした方がまし。

その思考の深さこそが、あなたの血肉となり、いざ本番という戦場であなたを守る“”となる。

テキトウになるくらいなら、練習ソフトで練習すること自体、やめたほうがマシ。はっきり言って、時間の無駄です。

100年分の「作業」よりも1年分の「検証」。


【無駄な努力②】木を見て森を見ず-トレードはABテストができないという事実

次に紹介するのも、非常に多くの真面目な方が陥る、悲しいワナ。
それは、“本質からズレた”検証に、膨大な時間を費やしてしまうタイプ。

具体的な例を挙げると。


  • 移動平均線(MA)の“傾き”を必死に検証する(中には角度を測る猛者も)
  • MAとレートの“乖離”が何pips開いたら反発するのか、ひたすらデータを取る
  • ダウカウントする際ロウソク足を数える
  • この水平線は効くのか、効かないのか、〇×で記録をつけていく

…「ヤバい、ちょっとやったことあるかも…」と、冷や汗をかいた方はいなか?

研究熱心なその姿勢は、本当に素晴らしいと思う。

しかし、残念ながら、その努力もまた、“的外れ”。



あなたは、宝の地図の、全く関係のない場所に印をつけて、そこを懸命に掘り続けているようなもの。

なぜ、これらの検証が無意味だと言い切れるのか?

それは、あなたが、「トレードはABテストができない」という、極めて重要な大原則を理解していないから。

ABテストとは、例えばウェブサイトのデザインなどで、「ボタンの色だけを赤から青に変える」といったように、一つの要素だけを変更して、どちらがより良い結果を生むかを比較するテストのこと。

他の条件は、全て同じにする。


なぜなら、「複数の要素を同時に変更すると、どの変更が結果に影響を与えたのかが分からなくなる」 から。

さて、トレードはどうでしょう?

あなたがエントリーしたその瞬間、チャートの世界では、無数の要因が複雑怪奇に絡み合っている。


  • 上位足のトレンドの強さ
  • 中期足の波の状況
  • 短期足の波の状況
  • 意識されている水平線の存在
  • 他の通貨ペアの動き
  • 経済指標の発表
  • そして何より、その値動きを見ている世界中のトレーダーたちの欲望と恐怖…

これらの無数の要素が、オーケストラのように重なり合って、一つの値動きを形成している。

そんな状況で、「MAの角度が45度だったから勝った」とか、「レートとの乖離が100pipsだったから負けた」なんていう分析に、一体どれほどの意味があるというのか?

それは、オーケストラの演奏が素晴らしかった理由を、「あの時のヴァイオリンの弓の角度が30度だったからだ!」と分析するようなもの。あまりにも信ぴょう性が低い。

もちろん、MAの傾きや乖離を“全く見ない”わけではない。それらも判断材料の一つ。

しかし、それはあくまで“要因の一つ”に過ぎず、トレードの勝敗を決定づけるような、絶対的な要素では断じてない。

あなたがExcelに必死にまとめた「MAの傾きが45度以上の時の勝率」「水平線があるから~~」なんていうデータは、はっきり言って信憑性ゼロ。

それは検証ではなく、ただの“データ集め”。自己満足の統計ごっこに過ぎません。

トレードは、そんな単純なパズルのピースをカチャカチャと組み合わせるようなゲームではない。

相場はある事実が示す意味によって動くのではなく、投資家たちがそれをどう捉え、どう反応するかによって動く 。

その反応の履歴こそがチャートであり、テクニカル分析とは、そのチャートに可視化された“大衆心理の履歴”を読み解く技術 。

あなたは、MAの角度という“現象”の裏側にある、“大衆心理”を読み解こうとしなければいけない。

「なぜ、この局面でMAの角度が急になっているのか?」

 それは、多くの市場参加者が同じ方向を向き、怒涛の勢いで資金を投下しているからだ。

→ ということは、今から飛び乗るのは“その他大勢”と同じ行動であり、すでに安値で仕込んでいた賢いトレーダーたちの、格好の利確の的になるのではないか?

…このように、一つの事象から、その裏にいる「人間」の行動を読み解く。それこそが、私たちがやるべき“本質的な”分析。

角度や距離といった、無機質な数字を追いかけるのは、もうやめにしましょう。そのExcelファイルは、今すぐゴミ箱にドラッグ&ドロップしてください。

あなたの見るべきは、数字ではない。チャートの奥で蠢く、“人間の欲望”。

他にも、無駄な努力の例を挙げればキリがないが、今回はこのくらいにしておく。今後追記していく予定。

共通して言えるのは、負けている人ほど、過去検証を何か宝探しの旅だと思っている。

違う。

過去検証とはチャートの大衆心理を読み解く考え方の訓練を行う場所。

過去チャートに特別な聖杯は眠っていないし、宝が落ちている事もない。

何かに気づくのではなく、築く場所。

深すぎて意味わからんかも。


前編のまとめ

さて、今回は「検証」というテーマの前編として、考察してきた。

最後に、ここまでの内容をシンプルにまとめておこう。


  1. 検証に「コツ」など存在しない。 あるのは、リアルトレードと同じ極限の集中状態で思考を深めるという、泥臭い反復作業だけ。
  2. 検証の目的は、手法の構築や確認ではない。 それはすでに完成された「賢人のデイトレード」という形で存在している。
  3. 私たちの唯一の目的は、「賢人のデイトレードの“完全なる模倣”」。 その思考プロセスを、自分の脳にインストールすることに全集中せよ。
  4. 努力の方向性を間違えるな。
    • 思考停止で量をこなすだけの“脳死検証”は、ただの時間の無駄。
    • MAの角度など、本質からズレた“データ収集”は、今すぐやめろ。
  5. 全ての行動原理を、「賢人のデイトレードを模倣する」という一点に集約させよ。 無駄な事をすればするほど、ゴールは遠ざかる。


いかがだったでしょうか。


かなり厳しい内容だったかもしれません。
しかし、これがあなたが今まで勝てなかった、理由があったかもしれないし、なかったかもしれない。

今回の前編で、あなたは「進むべき道」と「やってはいけないこと」を明確に理解できたはず。

次回の「中編」では、さらに一歩踏み込む。

「では、“正しい検証”とは、具体的に何を、どのように、どれくらいの深さで行うべきなのか?」

という、最も知りたかったであろう“中編”について、私の思考の全てを、あなたに叩き込む。

そしてさらに後編を読み終えた時、あなたはもう二度と「検証」という名の迷宮で迷うことはなくなることを目指す。

ここまで読んでくださった方が一刻も早く勝ち組トレーダーになる事を願っている。


では、次回の更新を、楽しみにお待ちください。

今回は以上です。ありがとうございました。

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