24 振り返りの仕分け

検証・振り返り | レッスン

振り返りを行う上での仕分けについて

「なぜ負けたのか」を考える前に、必ず行うべき仕分けがあります。
この振り返りの大前提を理解することで、成長につながる振り返りと
そうでない振り返りを正確に区別できるようになります。

負けた後に振り返りをしようとすると、「なぜ負けたのか?」「どこが悪かったのか?」とすぐに原因を探してしまいます。しかし、振り返りには大前提となる仕分けがあります。その仕分けを飛ばして分析を始めても、成長には繋がりません。

① 勝ちと負けは「2つで1つ」 必須

まず理解すべき前提として、エントリーという入力に対して「勝ち」と「負け」は必ずセットで発生します。

CORE CONCEPT

勝ちと負けは表裏一体。どちらかだけでは成り立たない。

負けてるおかげで勝っています。負けがあるから勝ちに意味が生まれます。期待値プラスの手法であれば、負けトレードも長期的には利益に貢献しています。勝ち負けの両方が揃って初めて「トレード」になります。

TAKU

負けを恐れてエントリーを減らすと、勝ちも減ります。期待値プラスの手法であれば、全てのエントリーは積み重ねです。負けは「次の勝ちの準備」ではなく、すでに期待値の一部です。


② 振り返りの大前提:欲望が介入しているか 最重要

振り返りを始める前に、まず一つだけ確認することがあります。それが「欲望が介入しているか」です。

欲望が介入したトレードは、
分析の対象にならない。

欲望が介入した状態でエントリーした場合、それはもはや「自分の手法のトレード」ではありません。その結果を分析しても、手法の改善には繋がりません。

エントリー
↑ 欲望が介入するのはここ

結果
勝ち負け

← 2つで1つ(表裏一体)
欲望の介入あり
→ 自責になる
→ 振り返り不可
→ 分析しても実績にならない

まず欲望の排除が先決

欲望の介入なし
→ 振り返りのスタートライン
→ 客観的な分析が可能

├ ルールが正しかった
 → チャートが悪い(自分は◎)
└ ルールに問題があった
 → 改善点を特定(成長)


③ なぜ欲望を介入させてしまうのか 必須

「欲望を介入させてはいけない」と頭では分かっていても、やめられない人が多くいます。その理由は「ドーパミン」にあります。

状況 起きること 結果
エントリー外でも利益が出た 「ワンチャン狙い」が強化される 次も欲望エントリーしてしまう
欲望エントリーで大負け 取り返そうとエントリーを増やす さらに損失が膨らむ
環境を整えていない 複数通貨・複数時間軸を監視 集中力が散漫になり欲望が入る隙間ができる
TAKU

パチンコや競馬に依存している人でも「負ける」と分かってやっています。FXも同じです。エントリーポイント外でも「ワンチャン取れるかもしれない」という期待がドーパミンを生みます。これが欲望介入の正体です。

欲望介入の無限ループ

欲望エントリー → 負ける → 取り返そうとする → エントリー回数を増やす → また欲望が入る → また負ける…

欲望排除の好循環

手法通りエントリー → 勝ち負けを客観視 → 改善点を特定 → 精度が上がる → 自信が高まる → 欲望が入りにくくなる


④ コミュニティの振り返り事例 あってもいい

実際にコミュニティメンバーがどのように振り返りを行い、TAKUがどのようにフィードバックしたか。

Community — #タスク管理 週次振り返り
受講生(週報 2026/2/21)

【リアルトレード】EURUSD:1回(フル損切り)

EURUSDでフル損切りになり、半日ほどチャートから離れてしまいました。振り返ると、状態の良くない1週間だったと思います。
一方で、シナリオ構築・日報提出については毎日できました。ダウを主軸に考えることが、成績と精神の安定につながると感じています。

T
TAKU

ダウを主軸に考えることが、成績と精神の安定につながると感じている——これは正しい方向性です。

心持ちとしては、トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続するので、「必ず」直近高値を更新してくる前提でトレードすることが大切です。仮に直近高値を更新して来なくても、「チャールズ・ダウが悪い、ダウ理論が嘘を付いたからしょうがない」と責任転嫁するイメージです。

なので正直あまり自責の念もなくなってきますし、反省することもないです。エントリーするかしないかを0or100で考えることも本質的ではないですよね。その後、ラインや伸びきっているからロットを落とすなどリスク管理すれば良いといった感じです。


⑤ 欲望介入なしの場合の振り返り方 最重要

欲望が介入していなかった場合、いよいよ本当の振り返りが始まります。ここでのポイントは「誰が悪いのか」を冷静に判断することです。

車の交通ルールの例え

自分が交通ルールをしっかり守っていても、突然車が突っ込んでくることがあります。それは「自分が悪い」のでしょうか?

まず「自分はルールを守っていたか」を確認します。守っていたなら、事故の原因は相手です。自責する必要はありません。
FXも同じです。「自分の手法のルールを守っていたか」を確認してから振り返りを始めます。

状況 判断 振り返りの内容
欲望介入なし + ルール通り 自分は悪くない チャートが悪かった(ダウが悪かった)。自責不要。次に活かす。
欲望介入なし + ルールにズレあり 改善余地あり どのルールがズレていたかを客観的に特定。手法の精度を上げる。
欲望介入あり 分析対象外 まず欲望を排除する仕組みを作ることが優先。分析は次回以降。
TAKU
自分は「なぜこのトレードで負けたのか?」と全く思いません。損切りになっても自責の念もないし反省もしない。なぜかというと、エントリー前にダウ理論を守っている前提があるので、「ダウが悪い」と責任転嫁できるからです。

これって冷たいように聞こえるかもしれないですが、実はこれが一番精神的に安定するんです。「自分は正しいことをした。チャートが悪かっただけ」と思える状態になって初めて、感情なく次のトレードに臨めます。

このレッスンの完了条件
  • □ 振り返り前に「欲望が介入していたか」を最初に確認できる
  • □ 欲望介入ありのトレードを「分析対象外」として仕分けできる
  • □ 欲望介入なし+ルール通り → 自分は悪くない(チャートが悪かった)と言える
  • □ 負けても自責せず、次のトレードを機械的に実行できる状態になっている

まとめ

必須 振り返りの大前提:まず「欲望が介入していたか」を仕分けする
最重要 欲望介入ありのトレードは分析対象外。まず欲望を排除する環境を整える
必須 勝ちと負けは2つで1つ(表裏一体)。負けを恐れてエントリーを減らすべきではない
最重要 欲望介入なし+ルール通り → 自責不要。「チャートが悪かった」で完結する
あってもいい 欲望の正体はドーパミン。負けると分かっていてもやってしまうのはパチンコと同じ構造
最重要 欲望が介入していなければ、月単位でのマイナスはほぼ起きない