ダウカウントはどの波で見るか
― 高値の定義が先決
このレッスンでは、ダウカウントを行う際に「どの時間軸の波を見るか」を先に決める重要性を学びます。
高値・安値の定義がズレると、同じチャートでも判断がまったく変わってしまいます。
① ケーススタディの背景:届いた質問
これは、受講生から届いた実際の質問をベースにしたケーススタディです。チャートを見ながら「1時間足レベルのダウが4時間足レベルの前回高値に到達しそうだが、売れるか」という問いです。
1時間足レベルのダウが4時間足レベルの前回高値にほぼ到達しています。ここで売りを検討してよいでしょうか?
動画の5分41秒付近で描画されている水色の波は、4時間足レベルで見るとこのように見えますか?自分の解釈があっているか確認したいです。
まず確認したいのは「高値がどこなのかを定義できているか」です。どの時間軸の高値・安値を見ているのかが定まっていないと、ダウカウントの判断がブレてしまいます。
「どの時間軸の高値・安値を見ているのか」が先に定義されていなければ、ダウカウントはできません。
② ダウカウントの前提:高値の定義が先決
ダウカウントとは「安値切り上げ・高値更新でアップトレンド、高値切り下げ・安値更新でダウントレンド」を判断するものです。しかしここで問題になるのが、「どの時間軸の高値・安値を見るか」です。
“安値切り上げ・高値更新 ── どの時間軸の高値を更新したのか”
1H足の波を基準にカウントする。機会は多いが、上位足の流れに逆らう場面もエントリー候補になりやすい
4H足の波を主軸にカウントする。精度は上がるが、エントリー機会は絞られる。上位足の方向に沿った取引が基本
判断の手順:3ステップで整理する
4時間足レベルで見るのか、1時間足レベルで見るのかを最初に決める。この決定がなければ、ダウカウントの基準がブレる
決めた時間軸の波に従って、高値・安値の更新を追う。他の時間軸の動きに引っ張られない
エントリーする方向が上位足のトレンドと一致しているかを最終確認する。逆張りになっていないかをチェックする
「4時間足では安値を切り上げているように見えるが、1時間足では高値を切り下げている」という状況は、見ている時間軸が違うことで起きる。どちらを「主軸」とするかを決めておかないと、毎回判断がブレる。
- ☐ 「どの時間軸の波か」を先に決めることがダウカウントの前提だと言える
- ☐ 1H足と4H足でダウカウントの見え方が違うことを理解している
③ ケーススタディ:No.41チャートの局面
今回のQ&Aで取り上げられた実際のチャート(USDJPY M15 No.41)を見てみましょう。まずはクリーンな状態で、どのような局面かを確認します。

USDJPY M15 No.41 — 波の描き方によって判断が変わる局面
| 確認項目 | 1時間足レベルの状態 | 4時間足レベルの状態 |
|---|---|---|
| 高値更新 | ✓ 確認できる | △ 微妙・定義次第 |
| 安値切り上げ | ✓ 確認できる | ✕ まだ確認できていない |
| トレンド判断 | 上昇トレンド方向に見える | まだ判断が固まっていない |
④ 同じチャートでも波の描き方で見え方が変わる
同じチャートでも、どの波に注目するかで判断がまったく変わります。1時間足の波を丁寧に追うと、エントリーポイントが見えてきますが、それが4時間足レベルで根拠のある場所かどうかは別の話です。

1時間足レベルの波を描き込んだ状態 — 波の見方によって仕掛け場所が変わる
1時間足の形が良いからという理由だけでエントリーする。4時間足の状態を確認していない
4時間足レベルで方向性が確認できた上で、1時間足の形を根拠に加えてエントリーする
押しが深いほど、それに見合った根拠(しっかりした高値の切り下げや安値の切り上げ)が必要になります。形だけ見て浅い根拠でエントリーするのは、長期的には不利な選択になります。
⑤ 実際のエントリー分析:①と②の比較
このチャートには、複数のエントリー候補があります。①と②、どちらが根拠として強いのかを比較してみましょう。

①と②の比較 — どちらが「どの波を取るか」に対して正しい答えかを検討する
| エントリー候補 | 根拠の強さ | 注意点 |
|---|---|---|
| ① 早い段階での参加 | 弱い(1H足レベルのみ) | 4H足の流れが確定していない段階。逆行リスクあり |
| ② 後から参加 | 強い(4H足+1H足) | 遅い分だけうまみは少ないが、根拠が積み上がっている状態でのエントリー |
①で入った人は「見えている根拠」でエントリーしています。ただ、その根拠が4時間足レベルで固まっているかどうかが問われます。②で入った人は「確認してから」のエントリーなので、精度が上がります。どちらが良い悪いではなく、自分がどのルールで動くかを明確にしておくことが大切です。

青波(4H足レベル)とピンクのエリアで局面を整理した状態
⑥ どの波を取るかが、ダウカウントの答えを決める
最終的な答えは「どの波を取るかを先に決める」ということに尽きます。これが決まっていれば、あとはそのルールに従って一貫して判断できます。

波の描き方ひとつで「どの局面か」の解釈が変わる — 先に定義することが重要
- ☑ 「どの波を取るか」を先に決めることがダウカウントの前提だと理解した
- ☑ 1H足と4H足で見え方が変わることを、実際のチャートで確認した
- ☑ エントリー候補①②の違いを、波の取り方の観点から説明できる